社名変更と新経営体制移行のお知らせ

ニッポニア木材株式会社は、2022年11月17日(木)付けで、「株式会社フランウッド(英名:Furanwood Co., ltd.)」へと社名変更し、同じく2022年11月17日付けにて、髙橋 ひかり(たかはし ひかり)が代表取締役社長CEOに就任する事をお知らせいたします。

髙橋はこれまで、ビジネスディベロップメントのコンサルタントとして、当社の事業全体の戦略・経営計画支援、社外のステークホルダーとの交渉、社内の体制構築支援などを行ってまいりました。今後は、代表取締役社長CEOとして当社の経営全般の責任を担う事となりました。

1.社名変更と新経営体制移行の背景

当社は、2017年より京都府立大学と国産スギ・ヒノキのフラン樹脂加工*の共同研究開発を開始、2019年には、経済産業省 中小企業庁の戦略的基盤技術高度化支援事業にも採択され、開発を加速して参りました。2022年3月より、「フランウッド」というブランド名で、津山市に導入したパイロット工場設備における生産・販売を開始しました。

近年、カーボンニュートラル2050に向けた社会全体の脱炭素への取り組みと、ESG投資の加速により、森林・木材業界においては、木材需要の創出と持続的な森林経営が、喫緊の課題になっています。当社の経営においても、「フランウッド」を、日本の森林資源の高付加価値化し、脱炭素社会を牽引する素材として、成長させていくために、産官学問わず、様々なステークホルダーとの協業することが特に重要となってきています。

そのような背景の中で、ブランド名を社名と統一しブランド力の強化を図ると共に、当社が大きな成長を目指すうえで髙橋が適任であると判断し、経営体制を変更する事といたしました。

2.異動の内容

新任 代表取締役社長CEO  髙橋 ひかり(たかはし ひかり)

3.新任代表取締役社長のプロフィール

リクルート社にて、HR領域に従事した後、社内起業提案制度を用いて、ハードウェアスタートアップ向けの新規事業を立ち上げる。その後、研究開発型ベンチャー特化型のVCを経て、 2018年、社会課題解決の新規事業を支援する株式会社Spero社を創業、代表取締役に就任。森林・林業関連では、同社にて、2019年より日本で唯一の森林・林業特化のアクセラレータープログラム「SUSTAINABLE FOREST ACTION」を立ち上げ、主催運営する。2021年鳥取県智頭町、2022年東京都檜原村とそれぞれ中山間地域の事業創出の為の包括連携協定を締結。2020年京都芸術大学客員教授。慶應義塾大学総合政策学部卒。

4.髙橋 ひかりよりメッセージ:

森林資源の有効活用とイノベーションは、脱炭素社会を実現していくために、もはやビジョンではなく、MUST DOのアクションです。「フランウッド」は、ダイヤの原石のような技術です。日本の木材の飛躍的な高付加価値化とそれに伴う森林還元はもとより、森林資源の新たなカスケード利用のモデルの創出、また、炭素固定量の増幅と環境性能の向上により街の脱炭素化の貢献、さらに、日本の森林と街への貢献のみならず、南洋材の代替として、世界の枯渇性資源である南洋材を守ることにも寄与することができます。

この原石を磨き上げ、幅広く社会に届け、日本と世界の森林・街に貢献していくために、森林・木材業界、建築・まちづくり業界、行政や金融、法律家など、皆様と協業させていただきながら、共に成長して参りたいと思います。

※ フラン樹脂加工とは:

植物由来のフルフリルアルコールを含浸させフラン樹脂化させる技術。国産のスギおよびヒノキのフラン樹脂化は、当社と京都府立大学との共同研究によって成功した。木材の中で、フラン樹脂が生成されると、細胞壁が分厚くなり水分は減少する。おかげで圧縮強度を増し、腐朽しづらく、割れや反り、縮みなど形状変化もしにくくなる。また木材内の炭素量が増え、重く濃茶色になる。
国産のスギおよびヒノキのフラン樹脂加工木材「フランウッド」は、2022年3月よりパイロット生産・販売を開始している。これまでの国産スギ・ヒノの弱点を克服し、「腐らない、狂わない、メンテナンスフリー」で使える木材として、従来では考えられなかった用途拡大と高価格取引を可能にします。